SPACE-毎日新聞社広告局「マーケティングのキーコンセプト」更新されました。

SPACE-毎日新聞社広告局「マーケティングのキーコンセプト」が更新されました。

第一回の「インサイト」に続き、今回は「イノベーター」について田中先生が解説されています。
一部抜粋

■イノベーターってどんな人?

ターゲットを決めるとき、「イノベーター」「インフルエンサー」「オピニオンリーダー」などの言い方がマーケターの口の端に上るときがあります。革新者、影響者、主導者・・・どれもその人にメッセージを届けておけば、他の人にも広がるであろうことが期待されているようです。「イノベーターにターゲットして、そこからブームを起そう」とか、「インフルエンサーを軸にして口コミを活性化しよう」などの提案が今日もどこかでなされているようにも思えます。そしてそうした元気の良い提案には誰も反対できないようにみえます。

マーケターは常に効率のよいコミュニケーションを求めているわけですが、このようなキーワードでマーケターは果たして自分が欲している戦略をうまく語っているといえるのでしょうか。もしかして「プラスチックワード」(見かけだけよくて中身の無い言葉)を発するだけで終わっていないでしょうか。

今回は「イノベーター」(革新者)という用語を取り上げてみましょう。イノベーターというコトバからどのような人物像が想像されるでしょうか?
 「カッコよくておしゃれな人」
 「アタマがよく時代を先取りする人」
 「先進的でファッショナブルな人」
こうした想像は本当なのでしょうか。イノベーターとはどのような人なのでしょうか。

引用:SPACE – 毎日新聞社広告局
マーケティングのキーコンセプト#2イノベーター

朝日新聞社広告局ウェブサイトに、田中先生のインタビュー記事が掲載されました!

朝日新聞社広告局ウェブサイトに田中先生のインタビュー記事が掲載されました。

インタビュー記事より一部抜粋

“消費者の低価格志向、経営のグローバル化など社会構造の変化の中で、ブランドマネジメントに求められる役割が拡大している。近年のブランド戦略に関する動向や今後の課題、メディア戦略のあり方などについて、中央大学大学院戦略経営研究科の田中洋教授に聞いた。”

変化に対応する企業の姿を社会へ示す

―― ブランドマネジメントの近年のトレンドは。

もともと市場の移り変わりが早い日本では、商品ブランドよりその上位のコーポレートブランドを重視して消費者との関係性を強化するマーケティングが主流でした。80年代の「CIブーム」は、その一例だと思います。しかし、消費にかげりが見え始めた2000年前後からは、個別ブランド強化の重要性が注目され、その流れが続いてきました。それがここにきて、コーポレートブランドの強化に改めて取り組む企業が増えています。
その理由のひとつは、80~90年代に構築された多くの企業のCI戦略が時代にそぐわなくなり、刷新のサイクルを迎えたこと。それと実体経済の急減速の中で、コーポレートブランド強化に重点をおくことで、コスト的にもマーケティングの効率化を図ろうとする企業が増えたこともあります。ただ、もっとも重要だと私が思うのは、消費構造の変化や経済のグローバル化に対応するために、企業に柔軟な事業体質の変化が求められていることです。以前では考えられなかった大胆なM&Aや事業再構築が頻繁(ひんぱん)に行われるようになるなど、それを後押しする変化もこの20年でありました。
例えば2006年に、富士写真フイルムが持ち株会社制の導入と共に、富士フイルムへと改称しました。すでに同社では、一般消費者向け写真フィルムの収益は全体のごくわずかに過ぎず、医療領域でX線をデジタル化するといったインフォメーションソリューションなどが事業の核です。事業実体にふさわしい社名を名乗ることで、経営の再構築を図っていく企業姿勢を示したといえます。
また昨年は、旧松下グループが企業ブランドと商品ブランドを「パナソニック」に統一するという大きな動きがありました。グローバル市場での戦略を見すえながら、グループ全体を活性化させた好事例だと思います。

引用:朝日新聞社広告局ウェブサイト
ブランドマネジメントを考える~ブランドマネジャー、ブランド論研究者に聞く
従来の発想を超え、新たな創造性をブランド戦略に―中央大学大学院ビジネススクール教授 田中洋氏