5.15-6.04 NYマンハッタンの歩き方

※このNY日記はもともと田中ゼミの学部ゼミ生のために書かれたものです。

マンハッタンは大体碁盤の目のような街のつくりになっているので、コツさえつかめば初心者にもわかりやすくなっています。大雑把に言えば、タテに走っているのが一番からX版まであるアベニュー、ヨコに走っているのが、Streetです。有名な5番街というのは、まあ日本で言えば銀座みたいな存在に近いのですが、5番街が基点となって水平に走るストリートに西(左)と東(右)にそれぞれストリートの番号が若い順に始まります。

NY通を気取りたい場合は、横に走っているストリート=XX丁目が大体どのあたりかを覚えておくと急にNY通の感じに見えてきます。日本企業が集中しているミッドタウン=マンハッタンの真ん中あたりで、セントラルパークのすぐ南、が31~59丁目あたりですので、「うちの会社は50丁目あたりですよ」といわれたら「ミッドタウンですね」と切り返すとNY通に見えます。グリニッジビレッジはその南の10~14丁目、芸術家のロフトで知られるソーホーやトライベッカはさらにその南でこのあたりはもう数字の丁目はありません。9.11のWTCがあった辺りと金融で知られるウォールストリートはマンハッタンの一番南です。

また地下鉄の駅はマンハッタンの中心部では駅がXX丁目となっています。
逆に私の通うコロンビア大学は116丁目ですので、ずいぶん北ということがわかるでしょう。ハーレムは125丁目あたりで、コロンビアとはすぐ近くになります。ハーレムは先にも書きましたが、ずいぶんきれいになり、前大統領クリントンがオフィスを構えたのもハーレムです。再開発がNY市当局の手で進められています。危険なのはハーレムの東にあるイーストハーレムといわれています。

マンハッタンの会社などを訪ねるときは、事前に地図で大体どのあたりにあるかを調べておきます。また先に言ったように碁盤の目になっているので、タテのアベニューと横の丁目を聞いておくとわかりやすくなります。「40丁目と5番街の角の北東です」と聞いておけば地図のうえですぐにわかります。

ただし最近はビルに入るとき、身分証明を求められることが多いので、入り口でガードマンに呼び止められたとき、うろたえないように用意しておくことが必要です。自分が何階のなんと言うオフィスに行き、誰に会うのか、などを言えるようにしておかないといけません。また写真つきID(Photo ID)を求められることも少なくありません。ただしビルによってセキュリティの厳しいところとそうでないところとが差があります。厳しいところですと、会う人が一階に迎えに来てもらわないとダメというところもあります。ですから日本のように気楽にふらっと知り合いの会社に行くということがしにくいのです。

ついでにトイレのことを書きます。日本と違って町に行くとトイレに困ることがあります。このためには、あらかじめ街のどこに使えるトイレがあるかを知っておくと役に立ちます。最近ではスターバックスがあちこちにあるので、コーヒーを飲むかあるいは飲まないでトイレだけ借りることもできなくはないですね。ミッドタウンのグランドセントラル駅は荘厳な建物なのですが、なぜかトイレが私のしっている限りは地下に一箇所しかありません。それを知っていないと駅ならトイレすぐあるだろう・・・と考えていると困ることになります。なんせわかりやすくトイレの場所書いてないですからね。ミッドタウンで快適なトイレはグランドセントラル駅の横にあるグランドハイヤットホテルのトイレです。

日本の受け止められ方(5.15記)

中央大学名誉教授。事業構想大学大学院客員教授、BBT大学院客員教授。日本マーケティング学会会長、日本消費者行動研究学会会長などを歴任。田中洋教授オフィシャルサイト Marketing, Brand, Advertising